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2008年02月14日 一茶の生涯18

 中野市牛出・安源寺(2006/3/13撮影)のようす。寺の名前がつきますが、安源寺という寺はありません。室町時代、安源寺というお殿様はいたようですが。

20080213-1.jpg

 前回は温泉に関する句でした。一茶はそのほかにいろいろな句を残しています。
たとえば金銭の句、今回これを紹介します。
 文献(長野NO.70)によると[一茶には金銭を詠んだ句がきわめて多い。中村英雄氏は数年来苦心の末、一茶の全句を点検して銭や金に関する句を抜き出され、百四十五句を得た。これは、一茶の句の特色を示すだけでなく、当時の物価の一端を示す絶好の資料である。例えば次のとおりである。
渡し場の渡し賃は一文か二文、橋銭二文、一山三文のさつまいも、五文のみかん、店賃が二百文、望遠鏡借賃三文といったぐあいである。「なでしこに二文が水を浴せけり」「一文が水も馬に呑せけり」というように、水に値がついているものは、一茶の住んでいた本所付近では、水を買って使っていたので、水が貴重品だったのだろう。その他これらの句は、いろいろなことを物語っている。(小林)]と記述(小林計一郎先生)。
 以下は中村英雄氏が抜き出された一茶の句から私の好みで選んでみました。
「八文で家内が祝ふ氷かな」文化十二年(七番日記)
「店賃の二百を叱る夜寒哉」文化十三年(七番日記)
「八文がつつじ咲けり時鳥」文政元年(七番日記)
「なでしこに二文が水浴せけり」文政二年(おらが春八番日記)
「春風やむたに渡りし二文橋」文政三年(八番日記)
「三文の草花植て夕涼」文政四年(八番日記)
「名月や八文酒を売あるく」文政四年(八番日記)
「上々のみかん一山五文かな」文政六年(文政句帳)
「木がらしや一山三文さつまいも」文政六年(文政句帳)
 この時代の一文は今でいえばどのくらいの価値があるでしょうか。
 下記サイトによると文化文政時代=米一升=120文ですので、
一文と一両の価値
http://homepage3.nifty.com/~sirakawa/Coin/J029.htm
 米一升は1.5kgぐらいでしょうから1kg当たり80文、
 私の近所にあるスーパーでは米10kgを3600円で売っていたのでこれから換算すると1kg当たり360円に。
1kg=80文=360円
360円÷80文=4.5円/文当たり
4.5円×サツマイモ6個(一山推定)=27円、安い!
4.5円×みかん8個(一山推定)=36円、安すぎる!
 今でしたらみかん8個で400円はするでしょうから1/10ぐらいでしょうか。当時は鎖国をしていましたから外国産のはなかったでしょうし、天候によっては何倍にもなったかも。
 昔から「早起きは三文の徳」といいますけど13.5円ではたいした徳にはならないような。でも毎日早起きしてしていれば年間4,927円(13.5円×365日)の徳ですね。
 当時と今では収入や物価が違いすぎて単純に比較できないようです。
 ただ、一茶晩年の文化文政時代のことをいろいろ想像するのも楽しめます?
 上記サイトは江戸時代の貨幣価値を詳細に分析していて参考になります。
引用文献:「長野NO.70 一茶特集号」CD版26〜28p長野郷土史研究会機関誌(昭和51年11月発行)
長野郷土史研究会
http://www.janis.or.jp/users/kyodoshi/

この記事へのコメント
Re:一茶の生涯18 by モリノブ

 当時の物価を垣間見るのは、楽しいですね。お金の単位にも情緒があるのがいいですね。一文は句にも使えそうですが、100円や1000円は句になりそうにないですね。
 ”木がらしや一山三文さつまいも”意味を間違えているかもしれませんが、思わず笑ってしまいそうです。

モリノブ様Re:一茶の生涯18 by 内藤

早起きして一山さつまいもが買えるのでしたら私も早起きしたと思います。お金を題材にした句は、高価なものをひねくったり笑えるものがあったりと面白いものが多いです。当時の世相を反映していていいですね。
一茶「三文霞見にけり遠眼鏡(めがね)」
これは貸望遠鏡の貸し賃が三文の意味で当時はそんなものまでレンタルされていたようです。

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