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2008年08月13日 外歩・内歩(続)

飯山市瑞穂地方(2007/9/7撮影)のようす。霧があがっていく感じで。

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 キーワード検索でベスト10には入りませんでしたが、20位くらいで多かったのが外歩・内歩。前回の用悪水路がらみでもう一度続編ということで。
 文献に下記の記述があります。
「明治8年地租処分仮規則の運用に当たり、疑義として栃木県伺があり、これに対して明治9年5月5日地租改正事務局別報第24号として指令が出されている。省略
以上を整理すると、
(1) 内書(内歩)とするものは,
堀井,溝渠溜,深寄,高寄等のように一耕地内に耕作者が便宜のため設けたもの
宅地への通行の為に畑の中につけた小径,その他根深石,わずかな芝地・木立
当該地と切り離すことができないもので,荒れ地等でないもの
(2) 外書(外歩)とするものは,
当該地へ流れ込んでいる用悪水路
墳墓地,民有の道路・堤塘
押堀,石置,堀上げ,掻上げ等の荒れ地
(3) 内書,外書の区別をすることなく本来別筆とすべきものとして,
社堂,納屋,倉庫のごとく宅地に準ずるもの及び池沼
 (注)「社堂,納屋,倉庫」というのは,それらの敷地のことである。
耕地一般に関する用悪水路,井溝敷等のごとく一人で自由にならないもの及び墓地等
荒地
となる。」
 上記の内容を見ますと外歩は価値のなさそうなものばかり。用悪水路には堰のような現実に水路として役割を果たしているもの、”かけ堰”のように水田の育成の時期に使われるもの、ただの排水路のもの、既に役目を終わり宅地化しているものなどさまざま。前、長野市内の事業所敷地に落としぶたを利用したかけ堰があったので、驚いたことがあります。
 利用状況は用悪水路の土地評価に影響を及ぼします。今も水路としての役割を十分に果たしている水路敷の土地価格は非常に低く(通常宅地価格の50%以下)なります。例えば自宅の敷地脇に流れている用悪水路を敷地と共に金融機関から融資を受ける場合、用悪水路部分は価値なしとされることが多いと思います。もっとも用悪水路自体を所有していると管理(ドブ・ゴミ掃除、子供の事故、漏水等)が大変かもしれません。
 一方、市街地の廃水路敷の払い下げを受けるような場合、その払い下げ価格は近くの宅地価格水準に20〜30%減価した価格を基にすることが多い(地域によっては50%前後もあり田舎ほど割合が低い傾向)と思います。用悪水路が既に宅地化されているのに著しく低くしては他の住民に説明がつかないからでしょう。
 固定資産課税においては用悪水路を雑種地として扱う市町村があり、土地評価事務取扱要領や同細則による比準表・路線価比準表により補正率(評価割合)を定めていたりします。それだけに用悪水路ひとつとっても評価となると難しい?
 江戸時代でしたら外歩ですから藩や幕府は全て価値なしと考えていたのかもしれません。時代が時代だけに。
引用文献:友次英樹著「増補版 土地台帳の沿革と読み方」85p,87p日本加除出版株式会社

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