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2008年10月17日 転抵当権

 飯山市斑尾高原(2007/9/19撮影)から。お気に入りの写真の蔵出しといった感じ。
 自分がサイトを開設して3年が経ちました。早いものです。あと何年できるかわかりませんが。

20081017-1.jpg

 抵当権にさらに抵当権をつけるケースがあります。これを実務上転抵当といい、繁華性の高い商業地域や再開発したビルの土地建物(権利変換)に見かけることがあります。資産価値が高いと転抵当をするメリットが生じてくるからでしょう。
 前のブログ(物上担保付社債)同様、勉強時代転抵当も理論上のことかと思ってました。実務上、転抵当権は案外、隠れた所で活用されているような気がします。
 例えば土地所有者が個人、建物所有が法人の再開発ビルや大型商業施設を建てた場合、法人は個人に対し借地権設定の対価として多額の保証金(時には億単位)を払うことがあります。ところが怖いのは個人が破産してしまいますと払った保証金が戻ってくるとは限りません。そこで、法人はその保証金返還請求権に対し抵当権を設定し、もしもの際に備えます。考えてみればその抵当権は、借地している間はそのままになりますから、その抵当権に対しさらに抵当権を設定し融資を受ければ、ただ払った保証金が有効活用できることに。もちろん借金して保証金を払うことも可能でしょう。
 実務上、転が付く権利はいろいろ。例えば転根抵当、転借地権(借地権の転貸)、転賃借権などなど。大都市の商業性の高い地域に、転借地権や転賃借権が設定されている土地はそれほど珍しくないと思います。それに別荘地を業者が一括して賃借し、1区画1区画を転貸しているようなケースもありますし。
 理論上、転抵当権は一つの抵当権ですので、転抵当権の上に転抵当権を設定することもできます。そうしたらちょっと複雑しすぎますけど。
文献に「転抵当がされた場合には、転抵当権者は、原抵当権者の優先弁済を受ける配当額から自己の優先弁済を受けることができるのであるが、自己の債権が原抵当権の被担保債権を超過しているときは、その超過部分について優先弁済を受け得ないし、また、原抵当権の被担保債権が大であるときは、その超過部分については原抵当権者が優先弁済を受けることができることはいうまでもない。」と記述。
 専門的ですが転抵当権の優先弁済を受ける範囲は原抵当権の範囲に実質的限定されるようです。考えてみれば当たり前?

 関係ない話しですが、鑑定業界に入った頃、東京の繁華性の高い商業地域で永小作権、先取特権、仮登記抹消の仮登記等の登記を見たことがあって感動したことを覚えています。まさか、理論的でありえないと思っていた永小作権、先取特権があるとは。
 それにビルが建ち並んでいるのに永小作権がどうして登記されているのか不思議でしたし。今、考えれば実質的に消滅しているのに登記だけ残っていたのかもしれません。仕事で明治時代や大正時代の抵当権登記を見かけることがありますので同じ趣旨だったのでしょう。もう20数年前になりますが、ふと懐かしく。
引用参考文献:香川保一編著「全訂不動産登記書式精義 中」181p株式会社テイハン
<追記>
都合により来週からブログは少しお休みします。

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