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2008年10月31日 地上権の賃借権

写真の蔵出しシリーズ第2弾、飯綱町芋川(ブログ2006/7/27鼻見城)の風景。この写真も特に気に入っていて。

20081031-1.jpg

 地上権に賃借権を設定することができ、前回ブログの転抵当権と同様に都会の商業地や別荘地に見かけることがあります。
 例えば高原地帯一帯を自治体が所有している場合、そこを業者が一括して借り受け造成し、1区画ごとに分譲するような別荘地がいい例でしょう。こういった別荘地を借り受ける場合、保証金が必要になることも。
 自治体とすれば土地を売るわけにはいかないので業者に地上権を設定させることで土地の有効活用を図ることができると考えたせいもあると思いますが、昭和40年代後半から50年代にかけて長野県では数例(立科町、茅野市、山ノ内町等)おこなわれました。
 もっとも地域によっては地上権ではなく賃借権であったりします。この場合、1区画の分譲地は地上権の賃借権ではなく賃借権の賃借権設定になります。

地上権に賃借権が設定されますと登記事項の記載は下記のように。
1番 地上権設定(目的:木造建物所有、存続期間:30年、地代:1屬砲弔壱年何円、地上権者:何々)
2番 壱番地上権の賃借権設定(借賃:壱崚たり金何円、存続期間:何年何月何日から何年何月何日まで、賃借権者:何々)
実際、上記の1番地上権が移転されていたり、地上権に抵当権や根抵当権が設定されていたりしますのでやや複雑化していることと思います。

 地上権は所有者の同意を得ずに第三者に売買できますので強力な権利で、土地所有者の知らない間に地上権者が変わっていたなんてことはよくある話。地上権の性質上当たり前ですけど、所有者の同意というのは案外ネックになることがあります。
 例えば、地上権付マンションと賃借権付マンションを比べてみればその差は歴然でしょう。マンション専有者にしてみれば同意が必要となれば、その煩わしさや”もしかしたら同意されない”不安もあるでしょうし。
 何にでも賃借権が付けられそうな感じがします。ただ、工場財団は工場抵当法第14条で抵当権者の同意を得たときに限り賃借権の目的とすることができるとされていますが登記はできないようです。対抗要件に問題があるからとか。
工場抵当法
第14条 工場財団ハ之ヲ一箇ノ不動産ト看做ス
2 工場財団ハ所有権及抵当権以外ノ権利ノ目的タルコトヲ得ス 但シ抵当権者ノ同意ヲ得テ之ヲ賃貸スルハ此ノ限ニ在ラス

 地上権に賃借権が付いていると下記のように地上権割合にさらに賃借権割合を乗じますと資産価値(賃借権価格)は必然的に下がってしまいそうですが実務上そうとも言えない面があり難しいものです。
 例:所有権価格×50%(地上権割合)×40%(賃借権割合)
参考文献:香川保一編著「全訂不動産登記書式精義 下」テイハン

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