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2010年10月03日 謡坂という地名

 前回同様、姨捨の棚田から。
 字名集(復元・信濃國繪図)を見ていますとこの斜面一帯(千曲市)に変わった字名が多いことに気づきます。特に判官塚、上判官塚、婦人塚など塚がついた地名が多く。
 少し調べてみましたが、下記サイトのような源義経由来の判官塚ではありませんでした。残念、残念。
館林散歩(千塚の判官塚)
http://tatebayashi.biz/2010/05/post-115.html

20101002-1.jpg

 私が”あれ”と思ったのが、千曲市八幡の工業団地東方にある”謡(うとう)坂”の地名。最初、”ようざか”と読んでしまいました。歌謡曲、謡曲、民謡の”よう”ですから通常そう読んでしまいがちです。
 この地名の由来を文献(長野県の地名その由来)は詳しく説明(うとう)していてとても参考になりました。
”「うとう」は県内に非常に多い地名で、どこでも見られ、これに当てる文字も実に多彩で、とても挙げ切れそうもありません。それに、この地名には物語がつきもので、たとえば、軽井沢町追分の「唄坂」(うたいざか・うとうざか)は昔、若者等が追分宿へ遊びに行って暗い夜道を帰る時に、その日のことを、声高に話ながら、あるいは声高らかに歌って通ったので、この名が生まれたという如きもので、附会して生まれた話だということがすぐわかります。”
 附会=無理につなぎ合せること。こじつけること。(広辞苑第五版)

 仕事柄、一人で山に入るとき、熊対策のために大声を出したり、手を叩いたりと同じようなことをします。暗い夜道を唄う気持ちがよくわかります。昔でしたら盗賊もいたでしょうし。
 サイトで調べましたら、謡坂は各地にありました。下記の目黒区のは祐天寺駅の近くでしたから独身時代を思い出しました。近くのラーメン屋さんでよく夕食をとりましたから。
東京都目黒区−謡(うたい)坂
http://www.city.meguro.tokyo.jp/gyosei/shokai_rekishi/konnamachi/michi/saka/chuo/utai/index.html
源頼朝船出の浜(真鶴町:岩海岸)−謡坂の碑
http://www8.plala.or.jp/bosatsu/yoritomo-funade.htm
謡坂の一里塚跡
http://nakasanp.hp.infoseek.co.jp/Dmino052.htm

 また、うとう=鳥頭はウミスズメ科の海鳥で東北・北海道にいるそうです。それもあってか”謡”だけでなく”善知鳥”としても使われています。海鳥のいない長野県塩尻市の善知鳥峠は、うとう峠と言っていたのを善知鳥という字を当てた説(長野県の地名その由来)や急傾斜しているため空洞(うとう)の意味からきている説(下記「ウトウ」坂サイト参照)があるようです。
 それに青森県にも善知鳥という地名がありました。あの棟方志功は青森市旧善知鳥村出身(作品「善知鳥親子図」がある)で善知鳥神社でよく遊んだとか。
 それに世阿弥の謡曲『善知鳥』もありました。
 地名を追っていくと意外な場所に展開して面白いですね。”なるほど”といいながら一人で遊んでいます。
近所の「ウトウ」坂:http://homepage3.nifty.com/tougepal/utou.htm
青森と善知鳥:http://www.densyu.co.jp/utoh.htm
善知鳥神社:http://www.actv.ne.jp/~utou/
青森市:http://www.city.aomori.aomori.jp/contents/shogai/shiko/jyouhou.html
<引用・参考文献>
滝澤主税編著「復元・信濃國繪図 更級・埴科郡篇」(稲荷山検λ秬哭掘膨耕邯地名研究所
松崎岩夫著「長野県の地名その由来」100p,101p信濃古代文化研究所

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