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2010年11月16日 不動産の表示6

最近、写した山ノ内町志賀高原から。ここからの写真はブログで初めて。山のぼんやり感が気に入っています。

20101116-1.jpg

 下記の設問が今回のブログの趣旨。専門的ですので、不動産関連以外の方は読まないほうがいいかもしれません。それに長いですし。

建物の構造割合が木造80%・鉄骨造20%であったら登記上の構造表示は?
建物の屋根割合が亜鉛メッキ鋼板ぶき80%・瓦ぶき20%でしたら登記上の屋根表示は?

 実際、車庫部分だけを鉄骨造や鉄筋コンクリート造にした、玄関の屋根だけを見栄えよく”かわら”にしたことはよくあることでしょう。
 不動産表示の実務上、法令には記載してない微妙なことや判断に迷うことを下記のような先例や通達が補足していることが多いと思います。
 表示登記の先例をパラパラめくっていましたら有名な先例が出てきました。

建物の表示登記の取扱いについて(抄)
昭和63.3.24民事三第1826号回答
第五 建物の構造
 一 主要構造部の構成材料が複数の組成材の場合,構造の表示は概ねその3 分の1 以上
を占める組成材を併記して差し支えない。
 二 (略)
 三 屋根の種類が二種類以上で葺かれている場合の認定基準は,
  ‐果明僂忙仔しない部分の屋根については表示の対象としない。
   床面積に算入する部分の屋根面積の30%未満の種類の屋根については表示の対象
  としない。
   屋根が三種類以上ある場合は,床面積に算入する部分の屋根面積を種類数で除し
て,おおむね平均値以上を占める部分の屋根のみ表示する。(略)

 上記一の場合、木造80%、鉄骨造20%でしたら鉄骨造が1/3(概ね30%)未満ですので登記上の構造表示は”木造”だけになります。もし、木造60%、鉄骨造40%でしたら両方とも1/3(概ね30%)以上ですので”木・鉄骨造”の表示(・=兼)に。
 ちなみに木造と木・鉄骨造の建物では、固定資産税評価額(木造<木・鉄骨造)や不動産取得税に差が生じてきます。昔、司法書士をしていた頃、知人の所有権保存登記(居宅)の際、木・鉄筋コンクリート造は固定資産評価額が思ったより高くなったので驚きました。
 三の場合、屋根面積(軒除く)が亜鉛メッキ鋼板ぶき80%、かわらぶき20%でしたら登記上の屋根表示は”亜鉛メッキ鋼板ぶき”だけになります。
 30%以上の材質があるようなスレートぶき60%、陸屋根40%でしたら"スレートぶき・陸屋根"のように。
 このことを知っていないと現地調査の際、登記が現況と違っていたと考えかねません。
建物登記.com
http://www.tatemonotouki.com/yaneshurui.html
 亜鉛メッキ鋼板ぶきと表示されていた場合の材質は、通常トタン(長尺カラー鉄板)が多いと思います。亜鉛メッキ鋼板ぶきとなる屋根ぶき材料には、亜鉛鉄板、着色亜鉛鉄板(長尺カラー鉄板)、プリント鋼板、塩ビ樹脂金属績層板、折板、特殊塗料化粧亜鉛鉄板など多種多彩。(日本土地家屋調査士連合会の「調査・測量実施要領」に規定)
 それにメタルルーフと呼ばれ”かわら”のように見える鋼板を成形したもの(登記上は亜鉛メッキ鋼板ぶき)まであります。
株式会社メタル建材
http://www.metalkenzai.co.jp/product/metal_roof.html
 最近、より耐久性のある”亜鉛合金メッキ鋼板ぶき”を店舗などにみかけるようになりました。不動産登記事務取扱手続準則第81条(2)参照。
 屋根材は時代とともに進化をしているようです。
 上記先例から、もう22年経っていました。月日が経つのは早いものです。
<引用文献>
中村隆・中込敏久監修・荒堀稔穂編集代表「Q&A表示に関する登記の実務第4巻」234p,304p〜305p,日本加除出版
「表示登記教材建物認定」266p,財団法人民事法務協会
「詳細登記六法H20年版」東京法経学院出版

不動産登記事務取扱手続準則
http://www8.ocn.ne.jp/~ftk/news/2005030502.html
(建物の構造の定め方等)
第81条 建物の構造は,規則第114条に定めるところによるほか,おおむね次のように区分して定めるものとする。
(1) 構成材料による区分
ア 木骨石造
イ 木骨れんが造
ウ 軽量鉄骨造
(2) 屋根の種類による区分
ア セメントかわらぶき
イ アルミニューム板ぶき
ウ 板ぶき
エ 杉皮ぶき
オ 石板ぶき
カ 銅板ぶき
キ ルーフィングぶき
ク ビニール板ぶき
ケ 合金メッキ鋼板ぶき

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