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2010年11月24日 不動産の表示8

前回と同じ場所から。向きを変えて写しました。

20101124-1.jpg

 半年前に、下記のような立体駐車場の建物登記を見かけました。昔は、パチンコ店や遊園地に併設されている立体駐車場(自走式)は登記できませんでしたが、数年前から一定の要件を満たせば登記可能となっています。
 専門的に言えば外気分断性の要件を柔軟に扱うようになったためとか。(建物認定)
 文献(Q&A表示に関する登記の実務)によると種類は単に「駐車場」とし、「立体駐車場」としないそうです。
<附属建物>
符号:1
種類:駐車場
構造:鉄骨造陸屋根2階建
床面積:1階○○屐■桶○○
 昔から不動産関連や登記に従事している専門家にとって、「立体駐車場が登記できる時代になったんだ」という感覚でしょう。
 ただ、昔からビル内にある立体駐車場、単体のパーキング機械による立体駐車場(屋根・壁有り)、高架下駐車場(参考先例)は登記可能でした。
 私は昔、ビル内の立体駐車場の構造が登記上平家建(種類は事務所・駐車場)になっているのを見て驚いたことを覚えています。確かに1階に車を止め、機械が上層に持ち上げ保管してくれますので階層という概念がないのはわかっていましたが、何か不思議でした。それ以来、車を止めた時、上の様子をちょっとだけ上を見るようになりました。

 現在、立体駐車場の建設にあたって建築確認が必要ですが、昔は不要(H4.4以前)でしたからいろいろ話題になったことを覚えています。
 実務上、附属建物たる自走式立体駐車場の建設にあたって建築基準法(施行令130の7〜8)の規制が適用されますので建物の規模や階数には制限(住居系用途地域のみ)があります。
例えば、
・第2種中高層住居専用地域では建物延床面積の1/2以下・3,000岼焚次2F以下
・第1・2種住居地域では、建物延床面積の1/2以下・2F以下
 それだけに駐車場だけを広く取りたくても法によって規制されてしまいますし、1/2規制が適用されたら業種によっては駐車場整備とはいいにくい店舗となってしまうこともあるでしょう。
 住居系用途地域以外、例えば準工業地域、準住居地域等にはこの面積制限がないので、駐車場延床面積を広くとる例が多いようです。上記の実例では駐車場延床面積が主たる建物の約3.3倍ほどでした。それに容積率の算定には緩和規定(建築基準法施行令第2 条4・、1/5規定)が設けられていますから造りやすいのかもしれません。

 兵庫県宝塚市の有名な判決(平成17年7月20日判決神戸地裁)は「土地に定着する」に関して新しい判断を示しています。詳しくは下記サイトを参考に。
立体自動車車庫の取扱い・自動車車庫の解釈
http://www.ads3d.com/houki/h/page06.html
(抜粋)
「土地に定着する」工作物とは、必ずしも物理的に強固に土地に緊結された態様だけではなく、随時かつ任意に移動できる工作物ではない限り、工作物本来の用法上、定常的に土地に載置されている態様も含むものと認めるのが相当である。

 不動産の表示に対する考え方は時代とともに変化しているようです。
 参考までに立体駐車場の建設費は下記文献に掲載されています。
「ジャパン・ビルディング・コスト・インフォメーション2010(JBCI2010)」
財団法人建設物価調査会
http://book.kensetu-navi.com/index.php?main_page=product_list&mode=cat&cPath=2 
<引用文献>
財団法人民事法務協会「表示登記教材 建物認定H20年版」85P
中村隆・中込敏久監修・荒堀稔穂編集代表「Q&A表示に関する登記の実務」268p日本加除出版(株)
<参考サイト>
駐車場(立体駐車場等)、バイク置場・自転車置場の整備
http://www.mlit.go.jp/pubcom/04/pubcomt18/07.pdf
<参考先例>
高架道路の路面下に設けられた地上2層、地下2層の耐火構造で200台以上の駐車能力を有する自動車駐車場でも、建物として取り扱って差し支えない(昭35.4.30民甲第1054号回答)

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