社長ブログ

ブログ内検索

2011年08月15日 災害危険区域4

 車で走りながら写した気仙沼市の集落のようす。防潮堤が壊れています。
 下記サイトによりますと陸前高田市をおそった津波の高さは1896(明治29)年が4.95m、1933(昭和8)年が3.85m、1960年(チリ地震)が4.6mでした。
 1968(昭和43)年十勝沖地震の時、津波が防潮堤より約1m低かった区域は完全に守られています。
 過去の経験を踏まえ陸前高田市では過去の津波の高さ+プラス1mの防潮堤(5.5m・6.5m?)が建設されたようです。
 東日本大震災で陸前高田市をおそった津波の高さは11.1m(47ニュース記事参照)でしたから予測をはるかに超える規模でした。
 ただ、防潮堤によって潮の引くのが妨げられ水たまりができてしまったための被害もありました。防潮堤は、津波が越えても水の抜けやすい構造にしておく必要があるようです。
内閣府(防災情報)
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/kyoukun/rep/1960-chile%20JISHINTSUNAMI/12_chap9.pdf

20110815-1.jpg

 岩手日報に釜石市(岩手県)が災害危険区域の指定せずに都市計画法の用途地域見直しによって住宅等の建築制限をしていくニュースが掲載されていました。
岩手日報
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110709_6
 具体的な対策はわかりませんが、例えば工業専用地域に用途変更しますと住宅、共同住宅、寄宿舎、併用住宅などが建築できなくなります。ただ、物品販売・飲食店舗、カラオケボックス、老人福祉センター、児童厚生施設、自動車教習所などは建築できますので、地区計画などを併用してより建築できる建物の用途をより制限していく方法が考えられます。
 もっとも市街化調整区域に指定する方法のほうが効果は高いかもしれませんが、その後に工場や作業所といった建物を建てる人が減り、地域が衰退してしまう可能性がないともいいきれません。災害危険区域の指定は、建物の建築制限を伴うものですので地域の発展性を阻害したり、住民合意の難しさがあったりすると思います。
財団法人国土技術研究センター
http://www.jice.or.jp/sinsai/sinsai_detail.php?id=423

 名古屋港(名古屋市港区)は、湾岸の用途地域が工業地域に指定されています。それに災害危険区域(1961年施行・第1種〜4種)が併用して指定され、建築制限が定められています。というのも地区計画や災害危険区域の指定がない工業地域ですと住宅、共同住宅、各種店舗の建築が可能できてしまうからです。制限をしないと海沿いに高層マンションが建ち並んでしまうこと(例:中国の大連港)もありうるでしょう。
名古屋市都市計画情報提供サービス
http://www.tokei-gis.city.nagoya.jp/select.asp?k=81218152E160F
名古屋市臨海部防災区域建築条例
http://www.city.nagoya.jp/jigyou/category/39-6-3-2-6-0-0-0-0-0.html
 海に面する地域(埋立地)は、災害危険区域の第1種区域に指定され、建築物の地盤面の高さが4m以上(第1種区域・原則木造建物禁止)要求される非常に厳しい制限になっています。高潮や浸水の影響を直接受ける地域ですので、その理由も納得できます。
 名古屋市の災害危険区域条例は1961年に施行され、1969年、1971年、1991年の改正を経ていまだに残っています。もともと1959年9月26日の伊勢湾台風を契機として作られたとか。高潮や浸水の危険リスクが高いことや解除することにより生じる弊害があるから残されているのでしょう。
 災害危険区域を勉強し直してみて規制をかけることの難しさを実感しました。
 被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。
<参考サイト>
内閣府(防災情報)
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/kyoukun/rep/1959--isewanTYPHOON/11_chap5.pdf

この記事へのコメント

書き込んでいただいたコメントは、管理者の確認後に公開させていただきますので、ご了承下さい。

お名前
E-MAIL(非公開)
URL
タイトル
コメント
  投稿キー    [キー入力]
 
迷惑書き込み防止のために投稿キーを設定しています。
投稿キーはx32nです。上記の「投稿キー」にご記入下さい。